海外旅行というのは、以前から贅沢品として取り扱われています。海外旅行ができるなんていい身分、というわけです。その認識がさらに進んで、自己破産をすると海外旅行が出来なくなるという噂があります。自己破産をして借金をゼロにしてもらったのに、自分はのうのうと海外旅行とはどういうことか、という元債権者の恨み節にも似たようなものもあるのでしょう。

さて、実際はどうなのかと言いますと、破産手続きが開始した一部の人は海外旅行ができなくなります。これはどういう意味かと言いますと、破産手続きを進める過程で破産管財人事件となった場合は、破産手続きを行っている間は海外旅行や長期の旅行をするためには裁判所の許可が必要になります。管財人事件となるのは処分すべき財産がある場合ですから、その人の財産状態が確定していないのに海外旅行に行くということに対して制限が加えられているのです。

これに対して、目ぼしい財産がない同時廃止という大部分のケースにおいては、破産手続き中であっても旅行の制限はありません。

なお、管財人事件であっても破産手続きが終了すれば海外旅行や長期の旅行も全て自由にすることができます。つまり、自己破産によって海外旅行が制限されるというのは、ごく一部ケース、しかもごく一部の期間だけということです。