自己破産というのは借金がゼロになる代わりに、持っている財産も全て没収されてゼロになる。これは間違いではありません。しかし、これを厳格に運用するとしたら自己破産をする人は服も家財道具も全て取られてしまって、裸で生活しなければならなくなります。実際にはそんなことはなく、処分すると一定の価値が見込まれ、債権者に対する返済の一部に充当できるものしか取られることはありません。具体的には不動産やクルマなどです。

もっと細かく解説しますと、生活を続けるために最低限必要な財産のことを法律用語で「自由財産」と言います。自由財産には身の回りの家財道具全般や衣服、そしてこれは重要ですが当面の生活に必要な現金(99万円まで)も含まれます。

これだけのものが自由財産として認められるのであれば、自己破産後の生活がガラッと一変してしまうとは考えにくく、外見上も自己破産をしているように見えないでしょう。

なぜこのような仕組みになっているのかと言いますと、自己破産という制度は決して債務者を苦しめるためのものではなく、スムーズに再スタートできるようにするためのものだからです。

家財道具まで全て没収してしまったら、せっかく自己破産をしてもすぐにまた苦しくなって二次的な借金問題が起きるのは目に見えています。